HUB-SBA MAGAZINE

応援しよう!箱根駅伝「第100回記念大会」予選会出場!創部100年陸上競技部

2023年10月06日

本学の陸上競技部は、今年で創部100年を迎えます。一橋の歴史ある陸上競技部の先輩方の思いを引き継いで、10月14日(土)に国立キャンパスの隣、立川市で開催される「第100回東京箱根往復大学駅伝競走」、通称「箱根駅伝」の予選会に出場します。今大会は、本学陸上競技部と同じく、第100回を迎える記念大会です。予選会に出場するには、各校のエントリー者全員が 10000m 34 分 00 秒以内のトラックでの公認記録があることが条件となっています。本学陸上競技部の中長距離パートは、12名のエントリーで予選突破を目指します。10000mの記録としては、西尾元選手(法学4年)の30分12秒、久保周斗選手(経済3年)30分16秒といった、好タイムのホルダーを有しています。予選会のコースは、陸上自衛隊立川駐屯地を周回し、立川市街地の沿道から国営昭和記念公園へ駆けるハーフマラソン(21.0975km)で、各校エントリー者の上位10名の合計タイムで順位が決定します。合計タイムの少ないチーム13校が予選会を通過し、来年1月2日、3日に開催される本戦にシード10校とともに、出場することができます。また、今回は第100回記念の特別ルールが適用され、関東以外の大学も予選会に参加します。激戦が予想される中、本学の地元地域で開催される予選に出場する選手たちを、皆さんの熱いエールで応援しましょう!

「陸上競技部創部100年と箱根駅伝への熱い思い」

一橋大学陸上競技部OB 後藤哲也
(1969年 商学部卒業)

一橋大学陸上競技部100年と箱根駅伝

一橋大学陸上競技部100周年記念の今年、奇しくも箱根駅伝100回記念大会の予選会との巡り合わせ。共に節目の今年、陸上競技部後輩たちの予選会出場権獲得は、半世紀以上前に予選会を走った一人として嬉しい限りです。特に今回は、全国の大学に門戸を開放し注目度も高く、高校生も出場校に関心があり、そこに一橋の名前があるのは志望者増にも繋がる朗報だと思います。

img_blog20231005_01.jpg
都留重人部長(本学名誉教授)を囲み同期一同と
前列右から2人目が筆者(1969年3月撮影)

陸上競技部の歴史は、大正末に皇居のお濠の周りを走る、東京商科大学生たちの駆けっこ好きの熱い思いから始まりました。創部間もない1926年には、学生たちの意見も反映した、東京で2番目の本格的陸上競技場が国立キャンパスに完成しました。戦前は関東インカレで32回も優勝者を輩出し、戦後も多数の選手が活躍しました。2014年にはOB・OGの寄附金を基に、土の旧グラウンドから全天候型のタータン競技場に改修。短距離種目で記録更新が相次ぎ、長距離種目にも波及しました。例えば、私の世代の長距離陣エース・遠藤恒夫選手(1968年卒)の10000m30分50秒の偉大な記録も、今では学内歴代4位です。

近年は予選会出場権獲得自体が厳しい中、母校一橋の10年以上連続出場は素晴らしく、後輩たちの地道な精進は称賛に値します。新興私立大が外国人や有力高校生を補強する昨今、予選会突破は至難ですが、諦めないでこれからも本戦出場に挑戦し続けてください。現行の制度なら一橋が予選会を突破し、本戦出場がかなった年が過去1回存在します。それは1966年で、全体の100位以内に5人の一橋選手が入る大健闘で、チームは10位(当時は、予選会突破は上位5校まで)でした。また、一橋選手の個人順位の過去最高は1967年の前記遠藤選手の10位で、学連選抜チーム制度が当時あれば間違いなく本戦出場の高順位でした。青森東京間駅伝※1では東京都代表選手として区間新連発、卒業後も日本選手権3000m障害4位と大活躍しました。

箱根駅伝の予選会開催場所は今は立川ですが、その前は大井埠頭でした。我々の頃は現在の千葉市で開催され、検見川の起伏富む折り返しコースでした。有名な大賀蓮の池の横の最後の急坂を思い出します。かなうなら同期長距離仲間と再訪し、ゆっくりと懐古走したいと思います。

関東地区の長距離選手には、箱根駅伝の本戦出場が最大の目標・夢でした。卒業後も箱根駅伝の4文字を見ると熱い思いがよぎったものです。私事ながら地元の中高年の走る会で箱根駅伝コースを全員で襷を繋ぎ、学生時代の夢を別の形で実現し得たのもその熱い思いが根底にあったからだと思います。今年は如水会※2ジョギングクラブ仲間が企画したイベントで、箱根往路5区の前半部を走りました。来年は往路に加え復路も実施の由で、私の箱根駅伝はまだまだ続きそうです。

一橋の商学部で学ぶ

私は学部生時代、海上保険の世界的泰斗※3・故木村栄一先生のゼミで学び、卒業論文は「共同海損(General Average)」について研究しました。その理念・制度(=海難事故で船沈没防止の積み荷投棄損失を関係者全体で公平分担)に、一種の「真善美」を感じたのが動機で、紀元前から存在する人類の知恵です。卒論作成場所は主に図書館でした。貸出窓口の新設アクリル板の存在に気付かず顔面激突したことは、いたく(痛く)懐かしい思い出です。後年、第二の職場で、ひき逃げ/無保険被害者を救済する公的事業に携わりましたが、理念が卒論の「共同海損」に通じるものがあり、何か懐かしさを覚えました。

最後に学生の皆さんへ

万事「本質把握力」が大事です。学生時代から意識をし、土壇場では「体力」も大事ですので、卒業後も運動を続けてください。特にジョギングは手軽でお勧めです。そして大事なのは「哲学」し続けること、即ち、根源的命題「何のために、どう生きるか」を素通りしないこと。近年多発の不正・隠蔽・捏造など政官民での日本人劣化の共通遠因の根っ子の部分はそこに行き着くように思うからです。

そして、10/14(土)は「箱根駅伝予選会」です!当日は標準記録突破12名の選手が出場可能で、今年の一橋は12名でフル出場します。練習の成果を発揮し熱い走りを期待しています。Relax&Fight!!

※1 東日本縦断駅伝競走大会
※2 本学の同窓会組織
※3 泰山北斗(たいざんほくと)の略で、ある分野における権威者

一橋大学陸上競技部の応援よろしくお願いいたします!/ 中長距離パートチーフ 社会学部3年 奥山樹

中長距離を専門種目とする選手にとって、箱根駅伝は誰でも一度は夢見る舞台です。新春の箱根路を駆けるランナーの姿を見て長距離を志した人も多いのではないでしょうか。現実には箱根駅伝の本戦を走ることのできる選手はほんの一握りですが、その予選会は多くの選手に門戸が開かれています 。そこには、本戦さながらの独特の緊張感と高揚感があります。

img_tmp.jpg

私たち一橋大学陸上競技部にとっても、箱根駅伝予選会は大きな意味のある大会です。予選会に出場するためには参加標準記録(10000m34分00秒以内)を10名以上が突破している必要があり、予選会に出るということはある種チーム力のメルクマールとも言えます。スカウンティングができず部員数も安定しない国公立大学にとってはこれが一つの関門にもなるわけですが、標準記録の壁と苦闘しながら、今年も出場権を手にすることができました。また、私たち陸上競技部は今年創部100周年で、かつ箱根駅伝の第100回大会という節目の年に出場できることを大変嬉しく思っています。

冬季の鍛錬期に始まり、春のトラックシーズン、夏合宿の走り込みと一年の練習を通して、個の力・チームの力ともに研ぎ澄ましてきました。当日は、それぞれが予選会にかける想いとこれまでの鍛錬の積み重ねを、走りという形で精一杯表現できればと思います。

また、これまでOB・OGの皆様をはじめ、たくさんの方からご支援・応援をいただき、改めて多くの方に支えられてこそ得られた出場権なのだと感じています。少しでもその恩返しができるよう、部員一丸となって予選会に臨みますので、10月14日(土)はぜひ応援のほどよろしくお願いいたします。

第100回箱根駅伝予選会は、10月14日(土)朝9:25分から地上波全国ネットで放送される予定です。

関連記事:如水会 「一橋大学陸上競技部 今年も箱根駅伝予選会出場」

HUB-SBA MAGAZINE