2025年03月05日
去る1月28日、本学国立キャンパスにおいて、「一橋生×OB社長交流会」が行われました。これは、本学卒業生で、起業家であり、今や上場企業の代表者でもある方々6名と、スタートアップ企業に関心のある本学学生との交流会です。会場には約130名の学生が集まりました。前半のOB社長によるトークセッションでは、学生時代の振り返りや成長する人材、起業時の思いなどをテーマに話し合い、それぞれの経験談や学生へのアドバイスなどもあり、参加した学生たちは熱心にメモを取り聞き入っていました。その後の交流会はオープンな立食形式で、OB社長と学生がカジュアルに懇談し、次々と出される質問にOB社長らは身振り手振りも交えて熱く語りかけていました。
出席したOB社長は、25年度春学期に商学部において行われる講義「特別講義(スタートアップと資本政策)」(担当教員:安田行宏教授、熊本方雄教授)にゲスト講師として登壇する予定です。
トークセッションの様子
シンプレクス・ホールディングス株式会社 代表取締役社長 金子英樹氏(1987年法学部卒)
"大学入試は、例えるなら、ぶら下がったニンジンにわき目もふらずに向かってコミットし、効率よく、他の人よりも失敗を少なくそのニンジンを掴むレースのようなもの。でも、ビジネスに入ったら何が起きるかというと、どこにそのニンジンがぶら下がっているか誰も教えてくれません。みんながこっちのニンジンに向かって走りだしているときに、自分の視野の広さでもっと大きいニンジンを見つけられるか。さらに、もう一つのコミットとして自分だけが列から外れる孤独に耐えられるか。ビジネスで成功するのは、違うニンジンを見つける視野の広さ・柔軟性と、そこへ一人で行くときの勇気なんです。"
株式会社ストライク 代表取締役社長 荒井邦彦氏(1993年商学部卒)
"もう一回就活するならどういうところへ行くかと考えると、おそらく一番厳しいところを選ぶと思います。ぬるいところへ行くと自分が成長できないという気がするので。最近は企業がホワイト化していて、うちは残業ないよとか、休みとれるよとか言いますけど、それしか言わないっていうのはちょっと違うんじゃないかと思うんですよね。"
オープングループ株式会社 代表取締役 高橋知道氏(1993年経済学部卒)(リモートでの参加)
"若手の頃には、素直さとか可愛げというのがすごく大事だなと思っていて、僕は新入社員に必ず言うのが「可愛がってもらいなさい」ということです。社会に出たら、実績も経験も無いクレジットゼロからのスタートなんです。だから、誰かに可愛がってもらって、チャンスをもらわないと何もスタートしないんですよね。大切なのは、素直な心を持つ事です。相手が、この人なら仕事をお願いしようかと思い、与えられた小さな仕事をやり切る事から信頼と実績が生まれてくるのだと思います。"
HENNGE株式会社(へんげ) 代表取締役社長 小椋一宏氏(1999年経済学部卒)
"起業した理由は、自分がやりたいことと、顧客になる企業が持っている課題といったことが見えてきたから。世界にはいろんな困っている人たちがいて、見過ごされているイシューもあります。そして世の中が変わっていくと、また新しいチャンスが生まれてくるので、仲間たちと、今後はどのニンジン*を狙おうかといった話をするのはすごく楽しい。"
*ニンジンの話は金子氏のコメントを参照
株式会社フィル・カンパニー 取締役会長 髙橋伸彰氏(2001年商学部卒)
"一回しかない人生で後悔しない生き方、やりたいことを全部やって、欲張りに生きたいなって思ったときに、幸せになるためには自分も含めた周りも幸せにしなければいけない、自分が幸せな世界に行きたいなと思ったら幸せな世界を作らなければいけないと思い、そういう社会を自分はつくりたいと思ったときにはもう、起業していたっていうことです。"
株式会社ZUU 代表取締役 冨田和成氏(2006年経済学部卒)
"僕が新卒で入った会社は数字に対してとても厳しい会社で、新入社員の時は飛び込み営業で社長に会ってもらうために、寒い日も暑い日も毎日毎日、駆け回っていました。そのころにキツイ仕事への耐性がついたと思うし、今でも自分のベースになっていますね。"
交流会の様子